おしゃれインテリアとして人気の「ストームグラス」。結晶の形がゆっくり変わっていく幻想的な様子が面白くて、毎日眺めているという方も多いと思います。しかし、ストームグラスは容器がガラスでできているため、ふとした拍子に割れてしまうことも……
ストームグラスの液体部分には複数の化学物質が含まれており、かなり強烈なニオイがします。割れてしまったショックもさることながら「ストームグラスの中身って何?」「どうやって掃除したらいいの?」と、処理に困って途方に暮れてしまう方もいるでしょう。今回はストームグラスが割れてしまった場合の対処法についてご紹介します。
割れたストームグラスの捨て方
結論から言うと、ガラス部分は「燃やさないゴミ」に、液体部分はキッチンペーパーなどで拭き取って「燃やすゴミ」に捨てればOKです。ガラスは回収業者の方がケガをしないように、必ず新聞紙などに包んでから指定袋に入れましょう。
掃除は換気・マスク・手袋をしながら行う
割れたストームグラスの処理は、必ず換気をしながら行ってください。後述しますが、ストームグラスの強烈なニオイの正体は樟脳(しょうのう)です。大量に吸い込むと具合が悪くなることがあるため、マスクも着用しましょう。
直接触れると肌を痛めますので、ゴム手袋をして手に液体が付かないように注意しながら作業してください。肌に付着した場合は石鹸と水でよく洗い流しましょう。ストームグラスが割れた場所や片付け方によってはしぶきが飛ぶ可能性もありますので、防護メガネもしておくとより安全です。
(参照:日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会 Injury Alert(傷害速報) No. 82 一般用医薬品(外用薬)に含まれているカンフル(樟脳)による中毒)
固形物(結晶)部分を拭き取る
固まった結晶と液体は、キッチンペーパーや雑巾で拭き取りましょう。床などにこびりついて残ってしまったら、アルコールで拭いて取り除きます。
水拭きと乾拭きで仕上げ
さいごに軽く水拭きと乾拭きをすれば完了です。樟脳のニオイはしばらく残りますが、時とともに次第に消えていきますのでご安心ください。ニオイが気になるうちはこまめに換気をするといいでしょう。
ストームグラスの中身は何?危ない?
商品によって多少異なりますが、ストームグラスに含まれる物質は以下のものが多いようです。
- 水
- エタノール
- 樟脳
- 硝酸カリウム
- 塩化アンモニウム
物質名で見ると危険なのか無害なのか分かりにくいものもありますが、実はこれらのものは意外と身近な商品でも使われています。
- エタノール→消毒液
- 樟脳→洋服の防虫剤、防臭剤、一部の外用薬など
- 硝酸カリウム→火薬、肥料など
- 塩化アンモニウム→肥料、染料など
誤飲などで体内に取り込んでしまうと危険な場合もありますが、きちんとマスクや手袋をして大人が処理する分にはそれほど危険ではないものばかりです。小さな子どもやペットがいる場合は近寄らないように注意しつつ、落ち着いて対処すれば問題ありません。
ストームグラスが割れる原因
ストームグラスが割れる主な原因は以下の3つです。またストームグラスを飾る予定がある、まだ割れていないストームグラスが家にあるという方はぜひ今後の参考にしてください。
風にあおられて落ちてしまう
ストームグラスを窓際に置いていると、揺れるカーテンに引っかかったり強風にあおられたりして落ちてしまうことがあります。割れるのが危ないというだけでなく、ガラス製品は直射日光が当たると火災の原因になる可能性もあるため、ストームグラスを窓際に置くのは危険です。
どうしても窓際に置きたいという場合は、窓は極力開けないようにして直射日光も当たらないようにカーテンを閉めておくなどの工夫をしましょう。
子どもやペットが倒してしまう
小さな子どもやペットの手が届く範囲に置いてしまうと、うっかり触って落としてしまう可能性があります。ストームグラスの液体は決して無害なものではないため、子どもやペットがいるご家庭では置き場所に気をつけましょう。
急激な温度変化
ストームグラスの結晶変化には気温が大きく関係していますが、見た目の変化が少なくてつまらないからと、無理に温めたり冷やしたりするのは厳禁です。ストームグラスの見た目が変化しないときの対処法はこちらを参考にしてください。
【まさか不良品?】ストームグラスが変化しないときの原因と対処法また、ぶつけたり倒したりしたときにできた細かいヒビが原因になることもあります。そのときは割れたように見えなくても、自然な気温変化などのわずかな刺激である日突然割れてしまうことがあるのです。
さいごに
ストームグラスはおしゃれでかわいいインテリアですが、いざ処分するとなると少し大変です。割れないように日頃から置き場所や扱い方に気をつけましょう。掃除の際は小さいこどもやペットの誤飲に注意して、割れたガラスでケガをしないように気をつけてくださいね。