「万年筆とボールペンの違いってなんだろう?」「万年筆を買おうと思ったけど、どんな場面で活躍するの?」といった疑問は、万年筆初心者にありがちです。
そこで今回は「万年筆とボールペンの違い」について解説します。適材適所で使いこなせば、普段の書き物がより楽しく、より効率的に進められます。それぞれの違いを見極めて、上手に使い分けましょう。
万年筆とボールペンの違い
パッと見では違いがわかりづらい、万年筆とボールペン。両者には以下の「4つの大きな違い」があります。
万年筆 | ボールペン | |
構造 | 毛細管現象によりペン先の溝にインクを補充 | ペン先のボールが回転してインクを補充 |
ペン先 | 消耗品 | 替え芯と一体 |
主なインク | 水性染料 | 油性、水性、ゲル |
価格帯 | 数千円~数十万円 | 数十円~数万円 |
本章では、それぞれの特徴について詳しく解説します。万年筆やボールペンの購入・プレゼントを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
構造の違い
万年筆は、毛細管現象と呼ばれる「水が細い管を自然に移動する現象」を利用して、ペン先の溝にインクを運びます。書道のとき、筆に墨が染みこむのをイメージすると分かりやすいでしょう。
ボールペンは、ペン先の金属ボール(もしくはセラミックボール)が回転することで、ペン先にインクを補充します。この構造が由来となり「ボールペン」と名付けられました。
ペン先の違い
万年筆のペン先は消耗品です。強い筆圧が長期間掛かると、先端が割れ気味になってしまいます。ぶつけたり落下させたりして破損することも交換理由のひとつです。
ボールペンは、替え芯とペン先が合体しているため、ペン先のみの交換はできません。ペン先が破損しても安価な替え芯を交換するだけで、簡単に再使用できます。
インクの違い
万年筆は毛細管現象を利用してインクを運びます。そのためペン先までのインクの通り道を詰まらせないよう、主に水性染料インクが使われます。ただし顔料インクや古典インクなども手入れに注意すれば使用可能です。
ボールペンは、色々なインクに対応できるのが特徴です。滑らかさと豊富な色彩を持つ水性インク、耐水性に優れた油性インクはもちろん、そのハイブリッド型であるゲルインクの商品も広く普及しています。
価格の違い
万年筆はインクの補充が必要ですが、メンテナンスさえすれば何年も使い続けられる構造です。そのため丈夫な素材で作られるので、ボールペンよりひと回り高い「数千円~数十万円」の価格で販売されています。
ボールペンは、文房具店を見ると1本数十円のものもあれば、ショーケースに飾られて数万円で売られているものもあります。使い切りタイプではなく替え芯タイプの方が、ボールペンの中では高額な傾向です。
万年筆とボールペンの使い分け方
それぞれの違いがわかったところで、続いては「万年筆とボールペンの使い分け方」をご紹介します。効率的にきれいな字を書くために、適材適所で使い分けましょう。
万年筆の使い方・活躍するシーン
万年筆はインクが流れるように出るので、ボールペンよりも軽い筆圧でずっと書き続けられます。そのため以下のシーンで大活躍するでしょう。
- ノート
- 日記
- 手紙
- 年賀状
- サイン
軽い筆圧で十分なので、長時間書き続けても疲れにくいのがポイントです。慣れれば書くスピードもボールペンより速くなり、作業効率のアップも期待できますね。
さらに万年筆は使い続けるとペン先がすり減り、筆跡に使用者の個性が出ます。この特徴を利用すれば、味のあるサインを何回でも書き続けられるでしょう。
ボールペンの使い方・活躍するシーン
ボールペンは、さっと取り出してすぐに使える利便性と、万年筆に比べてインクの乾きが速いのが特徴です。そのため以下のシーンで大活躍するでしょう。
- メモ
- 手帳
- 短時間の執筆
- ビジネス文書
- 公文書
サクッと書いてすぐに折り畳めるので、メモや手帳で使うのに向いています。ノートや日記でも短時間の執筆なら、手間暇を考えるとボールペンに軍配が上がるでしょう。
またビジネス文書や公文書は、書いた内容が消えてはならないもの。万年筆の水性染料は、簡単に雨水などによる水濡れでにじむので、大事な文書では油性のボールペンを選びましょう。
万年筆とボールペン、どちらを買うべき?
万年筆とボールペンの使い分け方がわかったところで「結局どんな人におすすめなのか」を解説します。あなたがどちらに適しているか、判断してみてください。
万年筆がおすすめな人
万年筆がおすすめなのは、次のような人です。
- 字の練習をしたい人
- 私生活で書き物をする人
- 何枚もサインを書く著名人
万年筆は長時間使っても疲れにくいので、字の練習に向いています。ただしインクの性質上、にじみやすい特徴があるので、仕事の文書作成には不向きです。
使い込むほどにペン先が擦り減り、使用者のクセに馴染むのが万年筆のメリットです。大事に長年使えば、愛着もどんどん深まります。まだ持っていない方は、これを機に購入を検討しましょう。
ボールペンがおすすめな人
ボールペンがおすすめなのは、次のような人です。
- 利便性を重視する人
- 仕事で文書を作成する人
- とにかく安いペンが欲しい人
替え芯の取り換えが簡単で、手入れもほぼ不要なのがボールペンの良いところ。書き心地より利便性を重視する人なら、ボールペンがおすすめです。
また油性のボールペンは、にじみづらく色移りもしづらいので、大事な文書の作成において重宝されます。仕事における使用が大半なら、ボールペンを選びましょう。
おすすめ万年筆4選
万年筆とボールペンの違いを知ったところで「万年筆を買おう!」と思った人もいるでしょう。そこで、ここでは「おすすめの万年筆」をご紹介します。ぜひ自分のお気に入りの1本に、大切な人へのプレゼントに選んでみてください。
PILOT COCOON 名入れ万年筆
繭のように美しい、PILOTのCOCOON(コクーン)。大人らしいスタイリッシュなカラーと、可愛らしい丸みを帯びたボディが人気のシリーズです。
手頃な価格と安心のPILOT製、万人受けするデザインから「初めての万年筆」としても大人気。名入れをすることで、オリジナリティが出せるのも嬉しいところです。
PARKER IMCT 名入れ万年筆
“-The Most Wanted Pen-”(もっとも欲しいペン)として君臨するペンメーカー、PARKERの万年筆。洗練されたクラシックなデザインが、人気を集めています。
初心者が選ぶ初めての万年筆としても、上級者が選ぶ相棒としても満足できる商品です。ずっと長く使える1本をお探しの方に、自信を持っておすすめします。
名入れ木製万年筆&ペンケースセット
希少な高級素材「ローズウッド」を使用した万年筆&ペンケースセット。上品な光沢と天然の深い赤みが、大人っぽい雰囲気をふんだんに演出します。
ペンケースには、お名前だけでなく日付やメッセージも彫刻できます。友達や恋人、家族のお祝いにプレゼントしてはいかがでしょうか。
PILOT Custom74 名入れ万年筆
パイロット創業74周年の1992年に誕生して以来、不動の人気を誇るスタンダード万年筆。決して安くはないお値段に見合った、高い質感と高級感が売りの商品です。
日本人の手にフィットするボディバランスと14金のペン先はしなやかに、文字を書く喜びをもたらします。クラシックなデザインは、ビジネスシーンにもぴったり。
おすすめボールペン5選
続いては「おすすめボールペン」をご紹介します。ぜひ気になる商品を探してみてください。
PILOT COCOON 名入れボールペン
丸みを帯びた可愛らしいボディが特徴のCOCOON(コクーン)ボールペン。グッドデザイン賞を受賞した「繭」のような美しいデザインが人気のシリーズです。
ほど良い重さが、しっかりめの書き心地を与えます。デザインも万人受けし、カラーバリエーションも豊富なので男女年齢問わず使えます。
名入れシンセティックレザーボールペン
しっとりとした独特な肌触りがクセになる、名入れレザーボールペン。シンセティックレザーは、アメリカで開発された耐久性・耐水性に優れた合成皮革です。
深みのあるレッドと定番のキャメルには黒ではっきりと、落ち着いたブラックにはアクセントになるシルバーでくっきりと彫刻が入ります。
PARKER IM 名入れボールペン7特盛セット
世界でもっとも愛されているペンメーカー、PARKERの買い足し不要ギフトセット。嬉しい「7つの特典」が詰まっています。
- PARKER IM ボールペン
- PARKER 純正替芯
- プロモーションカード
- メッセージカード
- 特製ボックス
- ギフトバッグ
- 専門店のこだわり名入れ
ペン選びで重要な指標「耐久性」「書きやすさ」「デザイン」を追究したPARKERのボールペン。大好きな人に送れば、ずっと大切に使ってもらえること間違いなし。
名入れ木製ボールペン&ペンケースセット
天然木のぬくもりを感じるボールペン&ケースのギフトセット。男性女性・年齢を問わないデザインから、自分用にも贈り物用にもおすすめです。
カラーはブラウンとナチュラルの2色展開。ブラウンはクルミ、ナチュラルはカエデの木から作られています。
PARKER Sonnet 名入れボールペン
誰が見ても、どこから見てもカッコいいPARKERを代表する大人気シリーズ『Sonnet』。マットブラックの落ち着いた色合いは、大人の色気を醸し出します。
上品な細身ながらも真鍮ボディの確かな重要感により、書き心地も抜群。ひとえに持てばテンションアップで、普段の何てことない執筆作業が楽しくなりますね。
さいごに
今回は「万年筆とボールペンの違い」について解説しました。最近では日の目を見ない万年筆も、使い分ければ大活躍します。適材適所で使いこなしましょう。