小さな子どもがいるパパママにとって、クリスマスは一大イベント。「サンタさん」からのプレゼントに目を輝かせる子どもは微笑ましいですが、成長とともに「『サンタの正体』を打ち明けるタイミングや方法」で悩むパパママも多いかもしれません。そこで今回は、子どもの夢を壊さない「サンタの正体の打ち明け方」のアイデアをご紹介します。
「サンタさんからのプレゼント」は何歳まで?
「サンタさんのやめどき」として、次の3つのタイミングがおすすめです。
- 10歳(小学4年生)まで
- 12歳(小学6年生)まで
- サンタの正体がバレるまで
小学生以下の子どもがいるママ875名を対象にしたアンケートによると、「お子さまには何歳までサンタさんの存在を信じていてほしいですか?」という問いでもっとも多かった回答は「小学校高学年(5~6年生)まで」で29.4%、その次に多いのが「小学校中学年(3~4年生)まで」で23.8%。
小学校中学年から高学年まで信じていてほしいという回答が過半数を占める結果となりました。しかし、なかには「子どもがサンタの正体を疑いだしたら、年齢にかかわらず即終了」というご家庭もあるようです。
一方で、ママたちが子どものころサンタを信じていたのは「小学校中学年(3~4年生)まで」がもっとも多い結果でした。自分が信じていたときと同じか、それより長くサンタを信じていてほしいと考えるママが多いことがわかりますね。
サンタの正体に気づいたあとも「信じているフリ」をする子もいる
サンタの正体に気づいたとき「サンタって本当は親なんでしょ!」と問い詰めてくる子ばかりではありません。実は、次のような理由で「信じているフリ」を続ける子も少なくないのです。
- 「サンタは信じている子にしか来ない」と言われたから
- サンタを信じていると親が喜ぶから
子どもを喜ばせるためにやっているはずが、「サンタを信じていると親が喜ぶ」と言われるとドキッとしてしまいますね。まだ幼いと思っていた子どものほうがパパママより一枚上手だった、ということもあるかもしれません。
「バラし方」を間違えると、大きなショックを与えてしまうおそれも!
場合によっては親も知らないうちに、成長とともに自然と「サンタは親」と気づく子がほとんどです。とはいえ、中には中学生・高校生以上になっても本気で信じていたというピュアな人もいます。
「あの手この手で中学生になっても信じさせ続けていたら、先生や友達にからかわれて泣いて帰ってきた」「さすがにもう気づいていると思ってさらっとカミングアウトしたら、予想以上に悲しませてしまった」という失敗談も。
子どもにとっての「サンタさんの思い出」が悲しいものになってしまわないように、「隠し方」だけではなく打ち明けるときの伝え方やタイミングなどの「バラし方」にも配慮することが大切です。
子どもを傷つけない「サンタさん」の上手な終わらせ方
「サンタさん」の終わらせ方を考えるとき、「子どもがどれくらい本気でサンタを信じているか」によって伝え方を変えるのがおすすめです。クリスマス前後の子どもの様子や性格を考慮して、ベストな方法はどれか考えてみてください。
サンタの存在を否定しない伝え方3つ
「親はサンタさんの代わり」作戦
サンタの存在そのものは否定せず、親はサンタの代わりにプレゼントを用意していると伝えてみましょう。この作戦は「隠しておいたプレゼントが見つかってしまった」というハプニングが起きたときの切り返しにも使えます。
- 「世界中の子どもたちに一晩でプレゼントを配るのは大変だから、クリスマスより前にサンタさんから預かっていたんだ」
- 「サンタさんはとても忙しいから、来年からはママがサンタさんの代わりにプレゼントするね」
「年齢制限がある」作戦
「サンタが来るのは〇〇歳まで」と事前に言っておけば、子どもが信じている・いないにかかわらず、その年齢が来たら自然に終わらせることができます。プレゼントと一緒に「サンタさんからの最後の手紙」を置いておくのもおすすめです。
- 「サンタさんがプレゼントをくれるのは10歳までだから、来年からは親からプレゼントするね」
- 「あなたはもう大きくなったから、サンタさんにはもっと小さい子たちを優先してもらおう。来年からはパパとママからプレゼントをあげるよ」
- 「(サンタからの手紙)世界には君より小さな子どもたちがたくさんいるから、わたしからのプレゼントはこれが最後だよ。来年からは君のパパとママにバトンタッチするね」
「サンタ・ミッション」作戦
2016年、とある「サンタの正体の明かし方」がFacebookに投稿され「素晴らしいアイデアだ!」と大反響を呼びました。アメリカ・テキサス州の高校教師レスリー・ラッシュさんの家庭で実践されているというその方法は、名付けて『サンタ・ミッション』。
「サンタからのプレゼントはもうない」と言うのではなく「サンタになる資格が与えられる」と伝えるユニークな方法です。「子どもがサンタの存在に疑問を持ち始めたけど、夢を壊したくない」という方はぜひ試してみてください。
以下翻訳
我が家では、子どもたちが「サンタからプレゼントを受け取る立場」から「サンタ」に昇級するという特別な方法をとっています。そうすることで、サンタはウソではなく、善い行いとクリスマス精神の積み重ねであると伝えられるのです。
子どもが6歳か7歳になってサンタの存在に疑問を持ち始めたら、それはその子の準備が整ったということです。そうなったら子どもたちを連れて、近所のカフェに向かいます。席を確保し、飲み物を注文したら、次のように話し始めます。
「今年、あなたはとても成長したね。背が伸びただけじゃなく、心も大きくなったみたいね。(※この1年にその子がした素敵な行動や善い行いを2~3つ挙げます)だから、あなたはもうサンタクロースになる準備ができてると思うわ」
「あなたがこれまで見かけたサンタは、サンタの格好をした人だってことに気づいているでしょう。お友だちの中には『サンタなんていないよ』という子もいるかもね。その子たちはまだサンタになる準備ができていないからそう思っているけれど、あなたは違うわ」
「サンタのいいところを教えて。サンタは、苦労して何を手に入れたかな?(※子どもを誰かのために何かをすることの気持ち良さへ導きます)さて、これであなたもサンタとしての最初の仕事をする準備ができたわね!」
誰も知らない秘密を明かすようなトーンで話すことを心がけましょう。ここまで伝えたら、子どもに知り合いの中からターゲットを選んでもらいます。通常は近所の人です。
そして、その人が必要としているものをこっそり調べて、それを用意し、包装して、届けるのです。サンタになるということは、無欲で人に分け与えるということなのです。
(中略)
「数年後に次男が『サンタ・ミッション』に加わるときは、長男は私に協力して弟がサンタになるのを手伝ってくれました。ちなみに、ふたりとも「ウソをつかれた」と思ったことはありません。というのも、彼らは“サンタになる秘密”を知っていたからです。」
サンタはいないと認める伝え方3つ
「さらっと卒業」作戦
すでに「サンタは親」と確信している子にはぐらかすようなことを言ってしまうと、かえって「ママ(パパ)はウソつきだ」と思われてしまうことも。
子どもが明らかにサンタを信じなくなっている様子なら、さらっと「今年のクリスマスプレゼントは何がいい?」と聞いてしまうのもアリです。
「ありのままに真実を伝える」作戦
「サンタってママ(パパ)なの?」と聞かれたとき、否定したりはぐらかしたりせず正直に真実を伝える方法です。子どもはいろいろな情報を見聞きして疑問を持ったものの、まだ確信は持てていないという状態。ある程度心の準備ができているはずなので、ありのままをそのまま伝えても大きなショックを与えてしまう可能性は低いはずです。
とはいえ、「サンタ」は子どもをだまそうとしていたのではなく、クリスマスを楽しんでもらうためにやっていたのだとわかるようにフォローしてあげるといいでしょう。
「パパとママからの手紙」作戦
面と向かって「本当はサンタはいないのよ」と言うよりも、手紙にして伝えた方がソフトでやさしい印象になります。「口頭で伝える勇気が出ない」という方は、ぜひ手紙に思いをつづってみてください。
「サンタさんからのプレゼントは今年で最後です。これまで〇〇のサンタができて、パパとママは幸せでした。たくさんの素敵な思い出をありがとう」
さいごに
「サンタの思い出」は子どもだけではなく、親にとっても心温まるもの。純粋にサンタが来たことを喜んでいたことも、少しずつ疑問を持ち始めて隠すのに苦労したことも、将来振り返れば子どもの成長を感じる素敵な思い出となります。
まだ早いと思っている方も、もうそろそろ……と思っている方も、自分たちにとってのベストな「終わらせ方」を考えてみてはいかがでしょうか。
「いろいろ考えたけど、うちの子にはまだサンタを信じていてほしいな」という方は、サンタの正体がバレそうになったときの切り返し方も参考にしてください。
サンタさんの正体がバレるきっかけと上手な切り返し方【見抜かれるのは何歳頃?】