長寿祝いのひとつである「喜寿」は、77歳を迎えたことのお祝いです。77歳のお祝いをなぜ「喜寿」と呼ぶようになったのか、その由来と喜ばれるお祝いの仕方、プレゼント選びのポイントなどをご紹介します。喜寿のお祝いに何をするかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
77歳のお祝いを「喜寿」と呼ぶ理由・由来
「喜」という漢字を草書体(早書きするために簡略化した行書体)で書くと「㐂」となります。これが「七十七」に見えることが、77歳のお祝いを「喜寿」と呼ぶようになった由来です。縁起のいい「7(ラッキーセブン)」が並ぶ歳を「喜」という字でお祝いできるのは、なんともおめでたいことですね。
喜寿を象徴する色は?
長寿祝いにはそれぞれシンボルカラーがあり、喜寿の色は古希と同じ「紫色」です。紫はかつて、身分の高い人だけが身につけられる「高貴」な色でした。当時は今より平均寿命が短く、77歳まで生きる人は非常に珍しかったことから、尊敬の念を込めて紫色でお祝いするようになったと考えられます。
喜寿のお祝いの金額相場
喜寿のお祝いの相場は「誰から贈るか」によって変わります。喜寿を迎えられる方に子供や孫が複数いる場合は、事前に金額やプレゼントの内容についてすり合わせをしておきましょう。実際にどれだけの金額を使うかは各家庭の事情によって変わってくるので、あくまで目安としてお考えください。
子供から親へ:1万円〜5万円
孫から祖父母へ:1,000円〜3万円
おじ・おばなどの親族へ:5,000円〜1万円
孫の金額相場に幅があるのは、喜寿を迎えたときの孫の年齢が人によって違うためです。孫が成人している場合は1万円〜3万円程度が相場ですが、まだ小さいうちは似顔絵など手づくりのプレゼントでも十分喜ばれます。
喜寿は数え年と満年齢、どっちでお祝いするべき?
喜寿祝いのタイミングは、昔からの風習で考えると「数え年で77歳」になったときといえます。しかし、現代では数え年より満年齢の考え方が一般的であることから、数え年・満年齢どちらでお祝いしても特に問題ありません。
親戚一同が集まりやすいとき、主役の体調がいいときなど、祝う側・祝われる側双方の都合がいいタイミングでお祝いするといいでしょう。数え年と満年齢の違いについて詳しく知りたい方はこちらもご参照ください。
【長寿祝い(賀寿)種類と色一覧】年齢・由来・読み方も紹介喜寿のお祝いは何をしたら喜ばれる?
喜寿は人生の中でも大きな節目のひとつです。本人はもちろん家族にとっても特別なお祝いですから、心から喜んでもらえる時間にしたいものです。自分の両親や祖父母の喜寿祝いで喜んでもらった、または喜寿祝いにしてもらってうれしかったという声が多いものをご紹介します。
紫色のギフト
喜寿を象徴する紫色のものは、喜寿祝いのプレゼントによく選ばれます。「高貴」な紫色にはリラックス効果もあるといわれており、年長者への敬意や日頃の感謝、体をいたわる気持ちを伝えるのにぴったりな色です。紫色のちゃんちゃんこは喜寿祝いの定番ですが、最近では気軽に普段使いできる日用品を贈ることも増えています。
フラワーギフト
華やかな花束やフラワーアレンジメントは、長寿祝いをはじめさまざまなお祝いごとで贈られる定番ギフト。“枯れない花”として知られる「プリザーブドフラワー」や「ハーバリウム」は、お世話いらずでキレイな状態が長持ちするので長寿祝いにも喜ばれます。
お花好きさんへのプレゼントに!プリザーブドフラワーのギフト特集 かわいい&実用的!プレゼントにぴったりなハーバリウム特集日用雑貨
実用性を重視する方には、食器・財布・メガネケースといった普段使いできるものが喜ばれます。お酒好きな方にはタンブラーやビールグラスといった具合に、好きなものや趣味に関連したアイテムから選ぶといいでしょう。大切な節目のお祝いですから、品質にもこだわって長く使えるものを選ぶのがポイントです。
お酒や高級食材などのグルメギフト
食べること・飲むことが好きな方には、おいしいグルメギフトを贈りましょう。自分ではなかなか買わない「ちょっといいもの」を、家族みんなで食べる時間も素敵なプレゼントになります。健康のために避けている食材や栄養素がないか、事前に確認しておくのがベストです。
旅行などの体験ギフト
いずれ壊れたりなくなったりする「モノ」より、長く思い出に残る「コト」を大切にしたいという思いから、体験型のギフトも人気を集めています。温泉地や神社仏閣巡りは、シニア世代にも人気の旅行スポットです。
小さな子供を含めた3世代、4世代でお出かけする場合は、刺激の強いアクティビティや移動時間が多くならないように配慮しつつプランを練りましょう。
食事会
70代にもなると、誰でも体の不調をひとつやふたつは抱えているもの。旅行に行くのは体力的に厳しい方や、ささやかにお祝いしたい方には、お店や自宅での食事会もおすすめです。健康に配慮しつつ、主役の好きな料理を多めに用意してあげるといいでしょう。家族が集まる食事会の席で、喜寿祝いのプレゼントを渡すことも多いようです。
メッセージ
どんなプレゼントより、気持ちのこもったメッセージがうれしいという意見が多くあります。口に出すのは恥ずかしい素直な言葉も、手紙やメッセージカードにつづればストレートに伝えられます。
マナー違反のNGプレゼント
喜寿のお祝いには贈ってはいけないとされる「NGギフト」があります。せっかくのお祝いムードに水を差してしまわないよう、しっかりチェックしておきましょう。
「苦」「死」を連想させるもの
以下のようなものは、語呂合わせや見た目から「苦」「死」を連想するためNGといわれています。
- 櫛(くし)
- 白い花
- 白いハンカチ
フラワーギフトは喜寿祝いにふさわしいものですが、白を基調とする花はお葬式や告別式を連想させます。お花を贈る際は黄色やピンクなどの明るい色か、喜寿を象徴する紫色を中心に選ぶといいでしょう。
同じように、白いハンカチも亡くなった人の顔にかける布を連想するためNG。ハンカチを漢字で書くと「手巾」となり、これが「てぎれ=手切れ」と読めてしまうことから、そもそもハンカチは贈り物には向かないと考える人もいます。
ハンカチ自体は気軽に贈れるギフトとして人気がありますが、相手がゲン担ぎや縁起の良し悪しにこだわるタイプなら避けた方が安心です。
「老い」を感じさせるもの
「人生100年時代」といわれる今、77歳を迎えても気持ちはまだまだ若いという方もたくさんいらっしゃいます。以下のようなものは、その気がなくても「年寄り扱いされた」と思われてしまう可能性があるため避けましょう。
- 杖
- 老眼鏡
- 補聴器
- 介護用品
時計・筆記用具
腕時計や万年筆などのプレゼントは、目上から目下(親から子、先輩から後輩など)に贈る場合「もっと勤勉に」「もっと勉強をがんばるように」という意味を持ちます。どんなに立派なブランド物でも、こういったものを目上の方に贈るのは失礼になる場合があるので注意が必要です。
靴下や履物
靴下・スリッパ・サンダルなど足に身につけるものは「足で踏みつける」ことを連想させるため、目上の方に贈るのはマナー違反とされています。
現金
葬儀や結婚といった特定の場面をのぞき、「目上の方に現金を贈ること」はマナー違反になります。現金は使い勝手がよく、さまざまなお祝いで贈られる定番プレゼントですが、目上の方への贈り物には不向きなため注意しましょう。
NGプレゼントでも本人の希望ならOK
喜寿をはじめ、長寿祝いは基本的に身内でのお祝いごとです。たとえ一般的にはNGとされるプレゼントでも、本人から「コレが欲しい」と要望があった、または以前から欲しがっていたことがはっきりしているなら、贈っても問題ありません。
プレゼント選びで一番大切なのは、贈った相手に喜んでもらうこと。喜寿を迎えられる方の笑顔を思い浮かべながら、心を込めてプレゼントを選びましょう。
もらってうれしい!思い出に残る「紫色」のギフト3選
喜寿のシンボルカラーである「紫色」のギフトを厳選してご紹介します。喜寿祝いに何を贈ろうかお悩みの方は、ぜひプレゼント選びの参考にしてください。
紫色ちゃんちゃんこ6点セット
昔ながらの古希祝いをしてみたい方におすすめな、ちゃんちゃんこセットです。お名前は印刷ではなく刺繡なので、こすっても消えません。男女兼用のフリーサイズなので、ゆったりと着用できます。お祝いの席で着てもらえば、親戚一同大盛りあがり間違いなし!
- ちゃんちゃんこ
- 頭巾(ずきん)
- 末広(すえひろ)
- お祝いのしおり
- 化粧箱
- 手渡し用ギフトバッグ
ご長寿紫色座布団(古希・喜寿)
肌触りの良い綿を100%カバーに使用をした紫色の座布団。お名前の刺繡はさりげなく隅に入るので、普段使いしやすくなっています。
中綿は綿90%とポリエステル10%をブレンドした綿を使用しており、快適なクッション性です。さらにウレタン芯を入れることで床着きを防ぎ、長期間使用することができます。
ソープフラワースクエア
シックなボックスにソープフラワーがたっぷり詰まった、華やかなフラワーギフトです。ソープフラワーは石けんで作られたお花で、本物と見間違えるほど繊細に作られています。生花ではないので枯れることがなく、花粉や虫がニガテな方も安心です。石けんの香りが薄れたら、お好みのアロマを垂らしアロマデュフューザーとしても使えます。
大切な人生の節目をお祝いしよう
「人生100年時代」といわれるようになった現代でも、喜寿という大きな節目を迎えられるのはとても喜ばしいこと。「77」と縁起のいい数字がゾロ目になる喜寿は、より一層盛大にお祝いしてあげたいですね。「いつまでも元気でいてね」の気持ちを込めて、喜寿のお祝いにプレゼントを贈ってみてください。