リーズナブルなプラスチック製に比べると、ちょっと手を出しづらいイメージがある木のおもちゃ。小さい頃遊んだ記憶はあっても、自分の子どもに買い与えるのはプラスチック製がほとんどという方もいるでしょう。
それでも木のおもちゃが廃れず愛され続けているのは、プラスチックのおもちゃにはない魅力がたくさんあるからです。今回は木のおもちゃのメリットや、長く使い続けるためのお手入れ方法についてご紹介します。
木のおもちゃで遊ぶ8つのメリット

木と触れあう「木育」効果で豊かな心が育まれる
「木育」とは、2004年に北海道庁が主導して提案された新たな教育概念です。木と五感でふれあうことにより「人や自然に対する『思いやりややさしさ』を育む」「地球という大きな『つながり』のなかで自然と共存し、人間らしく生きることができる社会を実現する」ことなどを目指しています。
私たちは、木を子どもの頃から身近に使っていくことを通じて、
人と、木や森との関わりを主体的に考えられる豊かな心を育てたいという想いを「木育(もくいく)」という言葉にこめました
子どもをはじめとするすべての人びとが、木とふれあい、木に学び、木と生きる
それが『木育(もくいく)』です
北海道の『木育(もくいく)』~『木育』とは
「木育」の効果を実際に検証した論文も多く書かれており、一般的に認知されれば今後さらに「木育」という言葉は広まっていくでしょう。
プラスチックにはない「木のぬくもり」
木のおもちゃには「ぬくもり」があるとよく言われますが、これはなんとなくの感覚の話ではありません。木はプラスチックに比べて断熱性・保温性に優れた素材です。木には目に見えない無数の穴が空いており、その中に入っている空気が断熱材としての役割を果たします。
この性質により、木のおもちゃは手で触ったときにプラスチックよりあたたかく感じるのです。さらに、プラスチックとは違う滑らかな手触り・香り・木目の模様などを通して、五感が育まれていきます。
ストレスにならないまろやかな音
子どもはおもちゃをぶつけたり投げたりするものです。プラスチックのガチャガチャと大きな音は周囲の大人だけでなく、音を立てている子ども自身にとってもストレスになっている場合があります。木のおもちゃはぶつけても心地の良いまろやかな音なので、プラスチックのようにうるさくなりません。
想像力・創造性が育まれる
木のおもちゃはシンプルな作りのものが多く、プラスチックのおもちゃのようにボタンひとつで音が鳴る・動く・光るといった仕掛けがありません。そのため「どうやって遊んだら面白いかな?」と子どもが自分で考えて遊ぶ必要があります。
大人やきょうだい、お友だちと一緒に遊びながら新しい遊び方を考えることで、想像力・創造力が自然と鍛えられていくのです。
丈夫で壊れにくい
プラスチックはどんなに丁寧に扱っても、経年劣化などの影響によりほんの数年でボロボロになってしまいます。木のおもちゃは耐久性に優れているため、多少のことでは欠けたり壊れたりしません。こまめにお手入れをして大事に使えば、2世代、3世代と受け継いで長く遊ぶことができます。
口に入れても安心
プラスチック製おもちゃの原料は石油です。おもちゃの形に加工されるまでに、有機溶剤や添加物などの化学物質がたくさん使われています。
その中にはなめると有害物質が溶け出す恐れがあるものもあり、小さな子どものおもちゃとしてふさわしいかどうか、与える前によく見極めなければいけません。
一方、木は口に入れても害のない自然素材です。日本で流通している木製おもちゃのほとんどは塗料も含めて厳しい安全基準をクリアしているため、何でも口に入れたがる赤ちゃんが使っても安心です。
やがて土に還るエコな素材
大量のプラスチックゴミは世界的に問題となっていて、廃棄量を減らすためさまざまな取り組みがされています。木のおもちゃはプラスチック製に比べて長持ちするというだけでなく、いずれは土に還る自然素材です。赤ちゃんだけでなく地球にも優しいおもちゃと言えるでしょう。
インテリアによくなじむ
木のおもちゃは見た目がシンプルなものが多く、和洋どちらのお部屋にもよく合います。他のインテリアの邪魔にならないだけでなく、置いておくだけでおしゃれな雰囲気になるのも魅力です。
木のおもちゃの3つのデメリット

値段が高い
木のおもちゃはひとつひとつ職人が手作りしているため、大量生産されているプラスチック製に比べるとどうしても値段はお高めになってしまいます。しかし、安価なプラスチック製は頻繁に買い換えなければいけないことを考えると、結果的にコスパはいいと言えるでしょう。
水や湿気に弱い
プラスチックのおもちゃは汚れたら気軽に水洗いができますが、木のおもちゃはそうはいきません。水に濡れたあとの乾燥が不十分だと、雑菌やカビが繁殖する原因となってしまいます。押入れやクローゼットなど湿気がこもりやすい場所に長期間しまう場合は、定期的に換気したり除湿剤を置いたりしてカビ対策をしましょう。
重い
木のおもちゃは、プラスチックのおもちゃに比べて重みがあるものがほとんどです。掴んだり持ち上げたりして遊ぶことで体が育つ反面、その重さと丈夫さゆえに投げたときに人に当たってケガをさせたり、物や壁にキズをつけてしまったりすることがあります。
お手入れに手間がかかる
木のおもちゃを長く使っていると、ささくれができたり塗装が剥げてきたりしてきます。安全に長く使うためには定期的にお手入れしてあげることが大切です。
木のおもちゃのお手入れ方法

木のおもちゃはお手入れに手間がかかるのがデメリットではありますが、裏を返せば「お手入れすればプラスチック製おもちゃより長く使える」ものです。安全に・清潔に・長く遊べるよう、正しいお手入れ方法をチェックしていきましょう。
毎日のお手入れ
基本的なお手入れは、使い終わったあとやわらかい布で乾拭きするだけでOK。よだれがついたりして汚れが気になるときは、お湯や水を固く絞った布で拭き、日かげでしっかり乾燥させてから収納しましょう。
天日干しにするとより清潔になりそうな気がしてしまいますが、直射日光はヒビ割れや変色の原因となりますので、必ず日かげで乾かすようにしてください。
除菌・消毒したい場合
感染症が気になる季節はしっかり除菌したいところですが、アルコールのスプレーや除菌シートを使うと塗装剥がれや変形の原因になります。
アルコールで消毒する場合は、おもちゃには直接つけず布の方に染み込ませて優しく拭くのがポイント。アルコールが含まれていないおもちゃ専用の除菌スプレーもあります。
ささくれ、パサつきが気になるとき
木のおもちゃは使っていくうちにささくれやパサつきが出てくるものですが、そのまま使い続けると口や指をケガする恐れがあるため注意が必要です。
ささくれができたら、240~400番程度の目が細かい紙やすりで削って表面を整えましょう。このとき、木目に沿って一方向に削ると跡が目立たなくなります。
仕上げに食用の「乾性油」または木製品用のメンテナンスオイルを塗り十分に乾かせば、ツヤと手触りが復活します。メンテナンスオイルは口に入れても安全な「食品衛生法」に適合したものを選びましょう。
カビが生えてしまったら
まずは目に見えるカビをアルコールや除菌スプレーを染み込ませた布で拭き取り、残ったものを紙やすりで削り取ります。見た目がきれいになったらカビを含んだ削りカスをきれいに拭き取り、日かげで十分に乾かして終了です。
ただし、木材の奥にカビの根が残っている可能性があるため、一度カビが生えたおもちゃを再び使うのはあまりおすすめできません。
カビを取り除いたあとニスなどの塗料で表面をコーティングすれば、木のなめらかな手触りが失われる代わりに残ったカビに接触する危険は少なくなります。
【0歳・1歳・2歳・3歳】小さな子どもへのプレゼントに最適な木のおもちゃ特集
メリットたっぷりで魅力的な木のおもちゃは、お子さまへの誕生日プレゼントやクリスマスプレゼント、ご友人の出産祝いにもぴったり。おすすめの木製おもちゃを対象年齢別にご紹介します。
対象年齢0歳以上の木のおもちゃ
木ならではのカラカラと優しい音が人気のガラガラ。色鮮やかな5色の玉はしっかり固定されているので、舐めたりしゃぶったりしても外れる心配はありません。ネフ社のおもちゃに共通の丁寧な仕上がりで、手触りはとてもなめらか。赤ちゃんのファーストトイに◎
国産ヒノキの香りが楽しめるお風呂のおもちゃ。ヒノキのアロマ効果で、赤ちゃんはもちろんパパママもリラックス。クジラやイルカ、タツノオトシゴなど、お風呂の海に浮かべてすくって。お風呂以外でも積み木やパズルとして楽しめます。
シンプルな木製ピースがたくさん入ったつみきセット。トライアンドエラーの遊びを通して、考える楽しさや達成する喜びなど、成長に欠かせない能力・感性を育みます。安心安全の国産木材で作られているのも嬉しいポイントです。
対象年齢1歳以上の木のおもちゃ

おしゃれで優しいパステルカラーの型はめパズル。つまんだり、転がしたり、積み木として遊んだりと、赤ちゃんが楽しくなる仕掛けが盛りだくさん。パーツの形は6種類あり、遊びながら色やカタチを学べます。
すべてのパーツから音が出るつみきセット。パーツごとに異なる仕掛けが入っており、中が見えないパーツは何が入っているのか想像する力も育まれます。丁寧な面取り加工がされており、ささくれで子どもがケガをする心配もなく安心です。生まれてすぐは歯固めの代わりに、振って楽しむ、積んで遊ぶなど、成長に合わせて長く遊べます。
おうちで大工さんになりきれる、ボリューム満点の24点セット。工具やパーツの形から、手先の器用さや創造力を育てます。ツールボックスを収納箱として使えば、お片付けの練習や持ち運びにも◎
優しい色合いのおままごとティーセット。ティーカップ、ソーサー、ミルクポットなど、本格的な遊び方ができる12点セットです。パパママに紅茶を入れてあげたり、お店屋さんごっこをしたりと、家族みんなで楽しみながらコミュニケーション能力を育みます。
うさぎさんに「はいどうぞ!」と食べさせ遊びができるおままごとセット。遊んだあとはうさぎさんのお口にフルーツをしまってお片付け。まな板としても使える木製プレートにはオプションで名入れ彫刻も入れられます。
ひも通し、色遊び、おままごとなど、実に35種類もの遊び方ができる知育玩具。誤飲の心配がない大きめパーツなので小さな赤ちゃんにも安心です。色や数字の認識など、成長するにつれて複雑な遊び方もできるようになります。北欧をイメージしたシンプルなデザインなので、お部屋にインテリアとして飾っても◎
対象年齢2歳以上の木のおもちゃ

フォーク、ピーラー、まな板、包丁2丁、食材12種類などボリュームたっぷりなおままごとセット。食材は大きめサイズで掴みやすく、誤飲の心配もありません。食材はすべて本物の野菜の断面を忠実に再現しています。ニガテなお野菜も、楽しく遊ぶうちにおいしく食べられるようになっちゃうかも。
北欧テイストがおしゃれな乗り物のおもちゃ。男の子も女の子も遊びやすいデザインです。荷台を動かして車を積み込んだり、スロープにして下ろしたり。機能や仕組みを理解し、工夫する過程が想像性を養います。
対象年齢3歳以上の木のおもちゃ

成長に合わせて長く遊べる、多彩な仕掛けの知育玩具。型はめ遊びやごっこ遊びを通して、たくさんの能力や感性が育まれます。動物ブロックやビーズコースターはすべて本体内に収納できるので紛失の心配が少なく、お片付けの練習にも◎
プラスチックにはないぬくもり、香り、色味など、自然の魅力を五感で味わえる木製ブロック。山形の大自然で育った6種類の樹種がランダムに入っています。無垢材を丁寧に削り出して製作しているため、製造から出荷まで一切化学薬品を使用していないのがポイント。
本物そっくりのデザインがかわいいトースタートイ。ドアを開けてトレイにおもちゃを乗せたり、カチカチとつまみを回したり、本物と同じように動かして遊べます。細部まで忠実に再現したデザインになっており、お子さまが遊ばなくなってしまった後も調味料入れや小物入れなどとして長く使えます。
お子さまへのプレゼントに、メリットたっぷりの木のおもちゃを♪
木のおもちゃはやや扱いに気をつける必要がありますが、プラスチック製にはないメリットがたくさんあります。出産祝いや誕生日などの贈り物に「小さな命が元気にすくすく育つように」と願いを込めて木のおもちゃを贈ってみてくださいね。