大学合格を表す「サクラサク」という言葉。積み重ねた努力が花開くポジティブなイメージと春からの新生活を連想させる素敵な表現ですが、なぜカタカナで「サクラサク」なのか気になったことはありませんか?
今回は「サクラサク」の由来と、ユニークなご当地定型文についてご紹介します。
サクラサクの由来は「合格電報」のメッセージ

電報とは、1869年(昭和2年)頃に導入された緊急時用の連絡手段です。当時、離れた相手とやり取りする手段は郵便が一般的で、電話サービスはまだ普及していませんでした。電報は郵便より素早く手軽にメッセージを送れる画期的な連絡手段として、全国的に利用されるようになったのです。
1950年代になると、電報は遠方で受験した大学の合否結果をいち早く知らせるサービスとしても利用されるようになりました。当時の電報はカタカナと数字しか使えず、さらに文字数によって料金が変わるため、送り主は短い文字数でわかりやすく内容を伝えられるメッセージを考えます。
そんな中、「ゴウカク」「フゴウカク」といった直接的な表現ではなく、なおかつ内容が明確に伝わる文言として「サクラサク」「サクラチル」が広く使われるようになったようです。
「サクラサク」だけじゃない!特徴的なご当地定型文

「サクラサク」「サクラチル」の文言がはじめに使われたのは早稲田大学だと言われていますが、実は各大学によってさまざまな定型文があります。ご当地感満載でバリエーション豊かな合格・不合格定型文を集めてみました。
| 大学名 | 合格 | 不合格 |
| 東京大学 | アカモンヒラク(赤門開く) | イチョウチル(いちょう散る) |
| お茶の水女子大学 | オチャカオル(お茶香る) | コノメドキマテ(木の芽時待て) |
| 東京女子大学 | メジロダイニサクラサク(目白台に桜咲く) | ハルマダトオシ(春まだ遠し) |
| 北海道大学 | エルムハマネク(エルムは招く) ※エルム=キャンパス内や周辺にたくさん生えているハルニレの通称 | ツガルカイキョウナミタカシ(津軽海峡波高し) |
| 東北大学 | アオバモユル(青葉燃ゆる) | ミチノクノユキフカシ(陸奥の雪深し) |
| 小樽商科大学 | アカシアの花が咲く | ジゴクザカコロゲオチル(地獄坂転げ落ちる) |
| 秋田大学 | ナマハゲカンゲイスル(なまはげ歓迎する)/オバコワラウ(おばこ笑う) ※おばこ=少女 | オバコヒトリネアキタ(おばこ独り寝飽きた) |
| 弘前大学 | ミチノクノハルキタル(みちのくの春来る) | ツガルノユキフカシ(津軽の雪深し) |
| 千葉大学 | ボウソウノウミハハルヲツゲキミヲマツ(房総の海は春を告げ君を待つ) | ナリタクウコウキリフカシ(成田空港霧深し) |
| 静岡大学 | フジサンチョウセイフクス(富士山頂征服す) | スルガワンイマダナミタカシ(駿河湾未だ波高し) |
| 新潟大学 | ハルノソラトキハバタク(春の空朱鷺羽ばたく) | エチゴノユキフカシ(越後の雪深し) |
| 群馬大学 | アカギヤマカイセイ(赤城山快晴) | アカギオロシツメタシ(赤城おろし冷たし) |
| 金沢大学 | ケンロクエンサクラサク(兼六園桜咲く) | フユノノトナミタカシ サイキキス(冬の能登波高し 再起期す) |
| 福井大学 | アスワヤマニハナガサク(足羽山に花が咲く)/スイセンカオルニホンカイ(水仙かおる日本海) | – |
| 大阪大学(歯学部) | ニュウシハエル(入試映える/乳歯生える) | – |
| 奈良教育大学 | ダイブツヨロコブオメデトウ(大仏喜ぶおめでとう) | ダイブツノメニナミダ(大仏の目に涙) |
| 岡山大学 | オニタイジオメデトウ(鬼退治おめでとう) | – |
| 三重大学 | イセエビタイリョウ(伊勢海老大漁) | イセワンニテザショウ(伊勢湾にて座礁) |
| 高知大学 | クジラガツレタ(鯨が釣れた)/クジラシオフク(鯨潮吹く) | リョウマノメニナミダ(龍馬の目に涙) |
| 長崎大学 | マリアホホエム(マリア微笑む) | マリアノカネナラズ(マリアの鐘鳴らず) |
| 琉球大学 | デイゴサク(でいご咲く) | デイゴチル(でいご散る) |


